2020年箱根駅伝の第3区で区間新記録がなんと3位まで出ました。
昨年は青山学院大学の森田歩希選手が区間新記録を出したばかりで、1時間1分26秒でした。
それが、今年は東京国際大学のヴィンセント選手の新記録、59分25秒をはじめ昨年の記録をさらっと塗り替えてしまいました。
そして、箱根駅伝のなかで「ONE TEAM」を見ることが出来ました。
ヴィンセント選手に気持ちよく区間新記録の花道を「どうぞどうぞ」と譲った青山学院大学の鈴木 塁人(すずき たかと)選手について調査してみました。
鈴木塁人がヴィンセントに譲ったどうぞどうぞが話題に
東京国際大学のイエゴン・ヴィンセントキベット選手は第2区の伊藤達彦選手から8位で襷(たすき)を受け取りました。
ヴィンセント選手はケニアからの留学生です。
187cmの長身を生かした「弾丸力」と脅威力なペースを維持し11km過ぎで、トップの青山学院大学の主将、鈴木塁人(すずき たかと)選手にぴったりとマークしました。
そこで、なんとサプライズが起きたのです。
青学の鈴木選手が、ペースが合わないと判断したのか、競うことなく「どうぞ」という笑顔とゼスチャーでトップを譲りました。
青学の鈴木選手は絶景の景勝地で3位に追いついてきた國學院大學の青木選手に抜かされまいと意識しながら、区間2位で襷を第4区へつなぎました。
実際の動画がこちらです。
箱根駅伝3区
青山学院大学の鈴木君が東京国際のヴィンセントに笑顔でお先にどうぞした😅#箱根駅伝#3区#青山学院大学鈴木#東京国際大学ヴィンセント pic.twitter.com/hI7OM9aMZL
ヴィンセント選手は
「とにかく、東京国際大学のチームのために、前しか向いて走っていなかった」
と語りました。
その一念だけで2分1秒も記録を更新してしまったのです。
東京国際大学としても目標の来年のシード権も獲得しました。
鈴木塁人のプロフィール
プロフィール
東国大ヴィンセント選手に区間賞へ向けての花道を譲った青山学院大学の鈴木塁人選手自身も、昨年の区間新記録より早く走り切っています。
ヴィンセント選手は59分25秒、鈴木選手は1時間1分23秒と2020年箱根駅伝第3区の区間2位をたたき出しました。
青山学院大学 鈴木選手のプロフィールを見てみましょう。
- 名前:鈴木 塁人(すずき たかと)
- 生年月日:1997年7月23日
- 出身地:千葉県柏市
- 身長:174cm
- 体重:60km
- 出身小学校:柏市立西原小学校
- 出身中学校:柏市立西原中学校 野球部在籍
- 出身高校:流通経済大学付属柏高等学校 陸上部在籍
- 大学:青山学院大学総合文化政策学部総合文化政策学科在学中 陸上部競技部所属 4年
- 卒業後就職予定先:SGホールディングス
意外と多いのが、中学まで野球選手、高校で陸上部に転向する人材が多いのです。
練習中で健脚になったり、スポーツ万能で学校行事の長距離競技に出場したらマラソンの実力があることが分かった、ということが多く、鈴木塁人選手もその一人です。
中学時代に陸上部選手よりも高成績を叩きだして、高校で陸上部に転向したとのことです。
青学進学は原監督からの勧誘
高校在学中に青学の原晋(はら すすむ)監督に見いだされ、スカウトを受けていたそうです。
原監督は、優秀で真の選手を見つけるためなら、全国どこへでも人材を探しに行くようですね。
2020年箱根駅伝第2区を走行した1年生スーパールーキーの岸本選手も原監督が見出した人材です。
- 1年生・・・出雲駅伝第1区 区間5位
- 2年生・・・全日本駅伝大会第8区 区間4位、箱根駅伝1区 区間5位
- 3年生・・・出雲駅伝第2区 区間賞、全日本駅伝大会第3区 区間3位、箱根駅伝第10区 区間2位
- 4年生・・・全日本駅伝大会第4区 区間7位、箱根駅伝第3区 区間2位
鈴木選手にとって、最後の箱根駅伝でした。
第2区の岸本選手から1位で襷を受け取り、ラストで風向きや体力配分を考えなければいけない第3区ではるか後ろから「弾丸ヴィンセント」がやってきたのです。
想定外だったのかもしれません。
しかし、主将鈴木選手はペースを乱して途中棄権するより、他のメンバーを信じてヴィンセント選手に区間賞の花道を笑顔で譲ることにしたのでしょう。
鈴木塁人選手の卒業後の進路
鈴木塁人選手の就職先は、「SGホールディングス」です。
SGホールディングスには陸上競技部があり、2020年1月現在16名の部員が在籍しています。
全国のほとんどの大会に出場しており、月によっては毎週参加しています。
滋賀県の守山陸上競技場がホームグランドになり、鈴木塁人選手も競技場近辺の部署に配属されそうです。
社会人選手は、練習に支障のない職場につくケース、競技に専念するケースがあります。
中には、一般社員と同じ仕事をする職場もあるようですが、SGホールディングスの場合、コーチ陣や栄養士まで揃っていることを考えると練習に支障のない職場か、競技に専念するケースが濃厚でしょう。
まとめ
鈴木塁人選手は2年生から箱根伝の第1区、第10区を務め、初めて違うコースである第3区を完走しました。
まさか最後の箱根で想定外の選手が来ると思っても見なかったでしょう。
これからは社会人として戦う鈴木塁人選手。
今後のさらなる活躍に期待したいです。
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