最近、ボクシング人気が盛り上がってきています。
きっかけは日本人離れの強さから「モンスター」の異名を取る井上尚弥の出現。
プロボクシング団体はWBA、WBC、WBOの3団体があり、それぞれの団体に世界王者が存在しますが、今回、初開催となった「ワールドボクシングスーパーシリーズ」では各団体の世界王者が集結。
「本当の世界一」を決めるこの大会に井上も出場し、1回戦で元世界王者のフアン・カルロス・パヤノ(34)(ドミニカ共和国)を相手に、わずか開始70秒でKO勝ち。
メディアでも大きく取り上げられました。
さらに、伝説のボクサーと呼ばれる辰吉丈一郎の息子である辰吉寿以輝がデビュー以来負けなしの11連勝を飾るなど、今ボクシング界全体が脚光を浴びているのです。
父親である辰吉丈一郎は未だに現役を名乗り、再びチャンピオンに返り咲くことを目標に練習を続けていますが、年齢的なことや歴戦の後遺症から復帰は絶望的。
ボクシングは殴り合いのスポーツであり、一歩間違えば死に至る競技。
また、引退後に重大な後遺症や病に見回られることもあるのです。
辰吉の全盛期に、鬼塚勝也と共に「平成の三羽烏」と呼ばれ、一時代を作ったボクサー、ピューマ渡久地もそのひとり。
今回は4月12日の「爆報!THE フライデー」に出演するピューマ渡久地さんについて紹介します。
ピューマ渡久地の記憶障害とは?
ピューマ渡久地は、本名渡久地隆人、1969年生まれの現在48歳、沖縄県出身。
高校入学と同時にボクシングを始め、アマチュア戦績53勝5敗の実績を引っ提げて18歳の時にプロデビュー。
持ち味であるパワフルさを前面に出したボクシングで全日本新人王MVP、10戦目で日本チャンピオンを獲得、2度の防衛を果たした後、後の世界チャンピオンで当時売り出し中だった勇利アルバチャコフとの3度目の防衛戦の前にトラブルを起こして失踪、日本王座を剥奪されます。
無期限のライセンス停止以降は再び日本王座を獲得するなど活躍しますが、1999年の試合後に引退を表明。
辰吉、鬼塚と並んで当時のボクシング界を盛り上げた立役者となりました。
懐かしくなって色々あさってたらたどり着いた#メガロボクス #ボクシングの日 #ピューマ渡久地 #勇利アルバチャコフ https://t.co/qKPiZlIDCi
— 錆 (@rustrazor) 2018年5月19日
前回、2018年04月06日に放送された「爆報!THEフライデー」では引退後のピューマ渡久地さんを取材しました。
引退後は現役時代に結婚した妻の聡美さんと「ピューマ渡久地ボクシングジム」を開設してジム生の育成に励んでいましたが、病気が原因で約4年間休養しており、その間は奥さんがジムの運営をまかなっていたそうです。
ピューマ渡久地 ボクシングジム!! pic.twitter.com/mo1Y1ccV3k
— Masa (@BoxingMasa) 2018年7月10日
病名は明らかになっておらず、症状としては「記憶がなくなっていく」というもので、渡久地氏はなんと10年間の記憶がまったくない状態。
きっかけは、2008年に当時務めていたボクシング協会の理事会の最中に、突然泡を吹いて倒れて病院に搬送。
数時間後には普通に起き上がるが、その間の記憶がなくなっており、以降も度々倒れることを繰り返します。
渡久地氏は二女一男の子供がいますが、既に就職していた長女に対して「なんで小学生がこんなに帰りが遅いんだ!」と怒鳴り散らし、記憶が10年前に初めて倒れた頃のまま止まっていたのです。
さらに右半身麻痺の症状まで出ているほど。
倒れた当初は脳梗塞が疑われましたが、その後の精密検査で「重積癲癇(重度のてんかん)」ということが判明、現在では数時間前の記憶でさえ失ってしまう状態のため、離婚した元妻の聡美さんがジムの運営を行い、渡久地さんは実家の沖縄に移り、家族と離れ離れになって生活しています。
ピューマ渡久地の症状が悪化し家族の記憶も消えた!?
癲癇の発作は、数分程度であることが多いと言われていますが、渡久地さんの場合は20分以上発作が続くことも多く、その間酸素が脳までいかないことで数万単位で脳細胞が破壊、記憶がどんどん消失されてしまうのです。
当初は10年間の記憶消失だけだったのですが、現在では自宅や大切な家族との記憶まで消失するほど悪化したとの事。
記憶障害は、自身の人生を作ってきた重要な存在や出来事をきっかけに、記憶が蘇ることがあるといわれており、4月12日放送予定の「爆報!THE フライデー」では、現在のピューマ渡久地氏と、離れ離れになっている家族との再会が放送される予定になっています。
家族との再会を通して記憶が蘇ることを願って、番組放送を待ちましょう。
ピューマ渡久地の記憶障害とは?症状が悪化し家族の記憶も消えた!?まとめ
ピューマ渡久地は現役時代、その気性の荒さと天性のハードパンチャーでKOの山を築き、23勝4敗(19KO)・日本王座を2度獲得。
その一方、王者時代には試合前に暴力行為を起こしてプロライセンス停止処分を受けるなど、リング外でも話題を提供して数多くのボクシングファンを魅了しました。
今回の重積癲癇と、ボクシングとの因果関係は明らかになっていませんが、一ボクシングファンとしては、病を克服して第二のピューマ渡久地を育てる姿を見てみたいと切に願います。
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